バーチャルオフィスとは?メリットや費用について徹底解説してみた
新型コロナウイルス感染症の影響により、日本国内で急速に普及し始めたテレワーク。テレワークでは在宅で仕事をすることが可能になりますが、どのようなツールを使えば良いのかわからず二の足を踏んでいる会社も多いのではないでしょうか。
そこで注目されているのが「バーチャルオフィス」です。本記事では、バーチャルオフィスの定義や概要、メリット、導入費用などについて詳しく解説していきます。
目次
「バーチャルオフィス」とは?
バーチャルオフィスは現在、主に2つの意味で用いられています。ここではそれぞれの定義や主なサービスについて触れていきます。
レンタルオフィスとしてのバーチャルオフィス
バーチャルオフィスという用語は、「レンタルオフィス」を定義する言葉として使われていることが多く、WeWorkのようなサービスを指して用いられています。
レンタルオフィスは、契約すれば実際に提供されているオフィスを利用できるため、テレワークや副業などで重宝されています。
レンタルオフィスでは仕事用のデスクはもちろんのこと、会議や来客対応で利用できる会議室も完備されているため、通常のオフィスと同じように利用することができます。
また、レンタルオフィスは法人登記をする住所の取得が可能なため、会社の所在地を登録し、郵送物や書類のやりとりをレンタルオフィスで行うことが可能です。
仮想オフィスとしてのバーチャルオフィス
バーチャルオフィスのもうひとつの定義として、インターネット上でリアルなオフィスのような体験ができる「仮想オフィス」に用いられることがあります。
例えば、「oVice」では現実のオフィスのようなオフィススペースを利用することができ、アバターを動かしてオフィス内を自由に移動することができます。
oViceは2020年8月にサービスをリリースしてからこれまでに3000件以上の利用実績があり、バーチャル空間に存在するオフィスとしては日本で最も利用されているサービスです。
オフィス内のコミュニケーションはチャットや音声による会話、Web会議など様々な方法が用意されており、複数のツールを用意する必要がなく、オフィス内でスムーズにやり取りが可能です。
また、仮想オフィスとしてのバーチャルオフィスでは、会話をする際のリアルさにもこだわりがあります。
oViceでの音声会話では、会話相手との距離や自分が向いている方向によって音の届き方が変化するため、実際に会話しているようなリアルなやり取りができるのです。
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バーチャルオフィス「oVice」を使うメリット
バーチャルオフィスoViceを使うとどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、テレワークで活用することを想定してoViceのメリットを解説していきます。
テレワークで実現が難しい「気軽な会話」が可能
Web会議ツールとして最もよく利用されているZoomは、オンライン上でスムーズに会話や会議を開くことができ、各種ツールとの豊富な連携機能が用意されていることなどから、テレワーク時にはなくてはならないツールとなっています。
一方、Web会議ツールは決められた日時に決められた会議や打ち合わせをする際に使われるため、気軽なコミュニケーションがしにくいというデメリットがあります。
実際に、テレワーク経験のある社員を対象にした調査では、「テレワークを利用する際に不便・不安点」として、会社の同僚や上司、部下とのコミュニケーションに支障を感じている人が半数近く見られました。
出典:日経BP総研 イノベーションICTラボ
このような結果からも、テレワークは従来のオフィス環境よりもメンバーとの日常的なコミュニケーションが難しいことがわかります。
oViceでは、チャットや音声による会話、ビデオ通話など様々なコミュニケーションをスペース上でシームレスに行うことができるため、テレワーク環境で不足しがちな「気軽な」コミュニケーションが可能です。
「テレワークはしたいけど、コミュニケーションに不安がある」と考えている場合は、oViceのようなバーチャルオフィスを利用するメリットがあるでしょう。
社員の孤独感を和らげる効果が期待できる
テレワークを長く続けていると、会社のメンバーと話す時間が減るため、孤独感に襲われる人が多くなります。
株式会社パーソル総合研究所がテレワーカーを対象に行った調査によると、テレワークの頻度が高まるほど働く人の孤独感も高まることが伺えます。
出典:株式会社パーソル総合研究所
oViceのようなバーチャルオフィスでは、オフィス内のメンバーと同じ時間や場所を共有できるため、テレワーク中の孤独感を極力抑えることが期待できるでしょう。
oViceでは音声やチャット、ビデオ会議などによってツールを切り替える必要がないため、シームレスな会話が可能です。そのため、よりリアルに近い会話ができ、ちょっとした身の上話などもしやすい環境になっています。
プライベートなやり取りにもしっかりと配慮
バーチャルオフィス空間ではプライベートな会話ができるのか心配する方も少なくありません。しかし、oVIceでは秘匿性の高いやり取りができるよう配慮されています。
oViceでは鍵付きの会議室が用意されています。会議室内の会話は外部には聞こえない仕様になっているほか、鍵をかければ入室するメンバーに制限をかけられます。
例えば、人事評価など特定のメンバーだけでやり取りをしなければならない会話は、会議室で行うことでoVice内でコミュニケーションを完結できます。
このように、oViceでは普段の気軽な会話から重要な会議までバーチャルオフィス内で完結できることが大きな魅力です。
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2つのバーチャルオフィスはどちらが魅力的か
これまで、リアルな空間を契約して利用するレンタルオフィスとしてのバーチャルオフィスと、インターネット上で仕事ができる仮想オフィスとしてのバーチャルオフィスを紹介してきました。2つのバーチャルオフィスにはそれぞれメリット、デメリットがあるため、自社のニーズに合わせて必要なサービスを選ぶと良いでしょう。
レンタルオフィスと仮想オフィス、それぞれの費用比較
レンタルオフィスの料金は、敷金や礼金などの初期費用と毎月一定額発生する月額賃料から構成されています。
レンタルオフィスは立地やオフィスの大きさによって大きく費用が変化しますが、東京都内(23区)では初期費用が約15万円から20万円、月額賃料が4万円から10万円程度になることが一般的です。これらにオプションなどを追加すれば、さらに高額になる場合もあります。
その点、仮想オフィスは初期費用を抑えることができる点がメリットになります。例えばoViceでは、10人までの利用が推奨されているBasicプランで1スペース5,500円/月となっています。また、仮想オフィスでは立地などの条件を考慮する必要がないため、どこにいても同額の費用負担でサービスが利用できることも魅力です。

住所の登録などが必要かどうか
仮想オフィスはレンタルオフィスと異なり、法人登記に関する住所や連絡先の登録ができません。そのため、登記自体は実際の事務所を登録しなければなりません。
また、レンタルオフィスは法人口座開設の際にも実質的な営業拠点として銀行に資料を提出することができるますが、仮想オフィスではそのようなことはできません。
これから法人登記や口座開設を行いたい方は、仮想オフィスにそのような機能はないことを理解しておきましょう。
バーチャルオフィスが必要な理由を考える
最後に、なぜ会社に新たなオフィスが必要なのか考える必要があります。
「現在のオフィスを縮小したいけどリアルなコミュニケーションは続けたい」
「これから登記をしたいけど高額なオフィスは借りられない」
このようなニーズが背景にある場合、レンタルオフィスを利用すると良いでしょう。レンタルオフィスでのリアルなコミュニケーションは、テレワークでは実現が難しい円滑なコミュニケーションが可能です。
一方で、テレワークに移行したい、感染症対策で密を避けたいなどのニーズが背景にある場合は、仮想オフィスを活用することをおすすめします。
仮想オフィスでは1人あたりの費用を抑えることができ、在宅勤務でありながら円滑なコミュニケーションが可能です。